「紫の花」特集!季節ごとにおすすめの紫色の花とは?

紫の花

美しく可憐な花は私たちの目を楽しませ、気持ちを柔らかにしてくれます。

品種改良のおかげで年々新しい色や咲き方の花が登場していますが、今回は公園やフラワーショップ、そして庭でよく見られる紫の花を集めてみました。

季節ごとで楽しめる!おすすめしたい「紫の花」特集

「春」に咲く紫の花

スミレ

スミレは花の形が、大工道具の「墨入れ(すみいれ)」に似ていることから付けられた名前です。

国内外合わせて品種は数百種類にものぼると言われています。色は紫が代表的なものですが、白や黄色のものも見受けられます。

スミレ全体としての花言葉は「謙虚」「誠実」「小さな幸せ」ですが、紫のスミレは「貞節」「誠実」「愛」になります。

チューリップ

代表的な春の花であるチューリップの語源は、形が似ていることからペルシャ古語の「頭巾」だそうです。

17世紀と18世紀にはオランダでチューリップの球根が投機の対象となり、チューリップバブルが起こったことは有名です。

品種は数百種類に及ぶ世界的にもポピュラーな花で、イラン、アフガニスタン、オランダ、トルコ、ハンガリーでは国花になっています。また、日本では新潟県と富山県の県花になっています。

チューリップ全体の花言葉は「博愛」「思いやり」「名声」「恋の宣言」ですが、紫のものは「不滅の愛」です。

ムスカリ

鮮やかな青紫色で他の花を引き立てる名脇役のムスカリは、ユリ科の仲間です。香りが良いことからムスク(麝香)を語源にしています。

ムスカリの花言葉は「失望」「失意」「絶望」という悲観的なものと「明るい未来」という全く逆の意味のものがあります。

前者は西洋で青系統の色にネガティブなイメージがあるからです。後者は強い繁殖力から来ているものです。

また、ムスカリには「通じ合う心」「寛大な愛」という花言葉もあり、これは他の花と上手に組み合わさることから来ていると思われます。

「夏」に咲く紫の花

アジサイ

アジサイの語源は「あづさい」と言われています。「あづ」は「集まる」で、「さい」は「真藍(さあい)」ですから、青い花が集まった花ということになります。

土が酸性かアルカリ性かによって花の色が変わると言われていますが、紫、青、白、ピンクなどの色があります。

花言葉は「移り気」「高慢」「辛抱強い愛情」「元気な女性」「あなたは美しいが冷淡だ」などです。

ラベンダー

「香りの女王」と言われるシソ科のラベンダーは、日本でもよく知られるようになったハーブです。ラベンダーの香りには殺菌、消炎、鎮静などの効果があります。

ポルトガルの国家にもなっていますが、日本では北海道富良野のラベンダー畑が有名な他、群生させて夏の風物詩にしているところが増えています。

花言葉は「繊細」「清潔」「優美」「許しあう愛」「沈黙」、そしてややネガティブですが「疑い」「不信」というのもあります。

アサガオ

家庭でも手軽に育てられる花として人気のアサガオは、日本には薬草として奈良時代に入ってきた植物です。

江戸時代になると鑑賞用として人気になり、今でも朝顔市などが立つ町があります。

花言葉は「はかない恋」「固い絆」「愛情」です。

「秋」に咲く紫の花

ハギ

ハギは秋の七草の1つで、宮城県の花にもなっています。漢字では「萩」で草冠に秋、まさに日本の秋を象徴する花です。

花言葉は奥ゆかしいイメージから「思案」「思い」「内気」と、しなやかな枝から「柔軟な精神」があります。

リンドウ

白やピンクの品種もありますが、リンドウはやはり紫のイメージの花です。長野県と熊本県の県花になっています。

花は日を浴びると開き、夜や雨、曇りの日は閉じています。食欲不振や消化不良に効く成分があり「竜胆(りゅうたん)」という生薬になります。

花言葉は「あなたの悲しみに寄りそう」「誠実」「正義」「悲しんでいるときのあなたが好き」「貞節」「淋しい愛情」です。

紫の花が見られる日本の絶景スポット

東京の亀戸天神神社(亀戸天神社)

東京スカイツリーの近くにある亀戸天神は、この紫の花を楽しむことができる由緒ある神社です。350年以上前の創建以来、藤の栽培が盛んで、現在では15本の棚に100種類以上の藤が植えられています。

また、毎年開催される藤まつりでは、茶会や生け花が行われるほか、100軒近い屋台が並び、下町の屋台グルメを楽しむことができます。

見頃 4月中旬~5月中旬

北九州市立河内富士花鳥園(河内藤園)

「河内藤園」は、日本有数の藤の名所として知られています。22種類、約150本の藤が色とりどりに咲き誇ります。

また、1万平方メートルのグランデには、丸みを帯びた棚に頭上から花を咲かせる全長220メートルの藤の「トンネル」があります。河内藤園は個人の庭園のため、春と秋(紅葉狩り)のみ入園が可能です。

藤の鑑賞料は、1,500円(満開時)~無料(見頃終了時)となっています。混雑が予想されるため、繁忙期の入園はオンライン予約でお願いします。

見頃 4月下旬~5月上旬

「白毫寺(びゃくごうじ)」

兵庫県丹波市にある白毫寺は、705年に創建された歴史ある仏教寺院です。この寺の藤は、地面まで届きそうなほど長い房で咲いています。

境内のいたるところで、この美しい藤の花を見ることができます。

毎年5月中旬近くには「藤まつり」が開催され、地元の特産品や餅つきなどが行われます。

見頃 4月下旬~5月中旬

栃木県足利フラワーパーク(あしかがフラワーパーク)

2014年にCNNが選んだ海外旅行先トップ10に入った栃木県のフラワーパークです。ここの藤は樹齢150年以上で、公園の敷地内には200本近い藤の木があります。

藤の種類はピンク、紫、白、黄色など、あらゆる種類と色があります。足利フラワーパークの人気スポットのひとつが、全長約80mの白藤のトンネルです。

開花のピーク時や藤まつり期間中は、夜9時までのライトアップも行われます。

見頃 4月中旬~5月中旬

愛知県・天王川公園(てんおうがわこうえん)

天王川公園は、愛知県の天王川から流れ出た水が集まった丸池の周辺にある公園です。公園一面に藤の花が咲くと、紫色の吊り花が水面に映り、特にフォトジェニックな場所です。

毎年4月下旬から5月上旬にかけて、ここで「尾張津島藤まつり」が開催されます。期間中は、天王川公園のいたるところで食事やゲーム、催し物が行われます。

見頃 4月下旬~5月上旬

最後に

以上、ポピュラーな紫の花を集めてみました。青系の色であることから、花言葉の中にはややマイナスのイメージのものがありますが、紫色の花は気持ちを落ち着かせてくれます。

また、ひと口に紫といっても色々な種類の紫がありますので、比較しながら花を鑑賞するのも楽しいでしょう。