損切り貧乏って何?知っておきたいルールや知識まとめ

株をするうえで重要なキーワードが、損切り(そんぎり)です。

「損切り」とは買った株の価格が下がってしまった時に、これ以上損を広げないように株を売って損を確定することを指します。

今回はそんな損切りのルールや知識をまとめてみました。

1.まずは損切りについて知ろう

損切りとは

1株1,000円のA社の株を100株購入(購入額10万円)したものの、その後株価が下がり、1株950円になってしまった。

これ以上損を増やさないように損切りをすることにした。結果的には5,000円の損がでた。

というようなことです。これが損切りです。

株式投資や為替取引、仮想通貨など、様々なマーケットで利用される戦略の一つです。損切りはリスク管理の重要な要素であり、投資家やトレーダーが損失を最小限に抑えるために用いられます。

損切りのポイントやルールを事前に決めておくことで、感情に左右されずに冷静な判断で取引を行うことができます。

なんで損してるのに株を売るの?

株取引をしていると利益が出ることもあれば、損をする時もあります。利益が出るのはとても嬉しいですが、損をしている状態で株を売るのは、嫌ですね。

株を買う時には株価が上がると期待して買うのですから、株の価値が下がった状態で売るのは損が決まってしまうので誰にとっても嫌なものです。

でももし早いうちに損切りをせずに株を持ち続けてもっと損が大きくなった時には、どうなるのか想像できますでしょうか。

損が大きくなりすぎて売ることもできずに「塩漬け株」になってしまうかも知れません。

そうなると精神的にも辛いですし、他の良い銘柄があっても資金が足りなくて買うことができなくなってしまうかも知れません。

ですから「損切り」は株式投資を続けていくうえでの重要な戦略の一つなのです。

損切りの目安やルールはあるの?

「損切り」が大切なのはなんとなくわかったけど、いくらくらいになったら損切りした方がいいという目安はあるの?という疑問がわいてきます。

損切りルールの作り方には色々なパターンがあるので、紹介してみます。

①購入した株の価格が何%下がった時

②あらかじめ自分が決めた金額を下回った時

③買った時にはわからなかった会社にとっての悪いニュースがでた時

は、買った時よりも株価が5%下がった時に損切りする、とか7%下がったら損切りすると決めることです。

この割合ですが、マイナス2%から10%までの中で決めるのが一般的なようです。

ちなみに、デイトレーダーと言われる1日で売買をする投資家の損切りの割合はかなり小さくしなければなりませんし、逆に長期期間(10年以上)同じ銘柄を持ち続ける投資家であれば10%以上の高い割合を設定している人が多いです。

投資期間が短ければ短いほど損切りの範囲を小さくする必要があるということです。

は、5,000円とか2万円など、具体的に自分が損をしても大丈夫だと考える損の金額をあらかじめ決めておく方法です。

は、買った後発表された会社の成績が良くなかった、とか、会社にとって重大な問題が発覚したなど悪いニュースがわかった時です。

以上は損切りの目安の例です。

残念ながら誰にでもどんな時にでも通用する明確な基準は存在しません。

それはどのくらいの期間投資をする予定かとか、どういう銘柄に投資するのか、どのくらいのお金を投資に回せるのか、もしくは投資手法(企業の業績などを考慮に入れる方法、株の動きなどを参考にする方法)などは人によって違うからです。

損切りルールを使ってみてどうしてもうまくいかない場合は、うまくいくように自分に合ったやり方を見つけられると良いです。

損切りできる人とできない人の特徴

では損切りをできる人とできない人の違いは何でしょうか。

損切りできる人の特徴

・損切りが投資をする上で重要なものだと理解している

・買う前に損切りのルールをあらかじめ作っている

(損切りできない人の特徴)

・そもそも損切りが必要だと思っていない、もしくは薄々必要だとは感じてはいても株を買った時に明確な損切りルールを作っていない

・株を買う前に損切りルールを設定していないので、損がでてしまうと「また株価が上がるかも知れない」と損切りをためらってしまう

損切りできる人になるためには、株を買う前に損切りのルールを作って、ルールはどんな時でも守るという心構えが必要ということです。

損切り貧乏とは?

損切りは大事だとわかりました。ただし、損切りをきちんとすれば必ず利益が出るというわけでもありません。株の世界には「損切り貧乏」という言葉があります。

「損切り貧乏」とは、損切りばかりしていて手持ちのお金がどんどん減ってしまうという状態を指します。

損切りはしない方がいいの?

というとそんなことはありません。

損切りがいけないのではなく、そもそもの銘柄選びや買うタイミングが間違っている可能性が高いのです。

損切りばかりして損がどんどん重なっていっているな、と思ったら、もっと投資について学んで他の良い方法がないかと研究してみてください。

損切りは、仕切り直しをして新たなチャンスを見つけるための技術です。上手に使って株式投資に役立てて下さい。