古墳のワンダーランド奈良!中でも絶対に訪れたい古墳まとめ

奈良 古墳

邪馬台国が大和なのか、九州なのかは意見が分かれるところですが、「古墳時代は奈良から始まった」という説は、ほぼ皆さんの意見が一致するところでしょう。

そんな奈良ですから、有名なものからひっそりたたずむものまで一万近い古墳があります。さあ、古墳のワンダーランド奈良をご案内しましょう。

奈良の必ず訪れたい古墳まとめ
  • 石舞台古墳
  • 箸墓古墳
  • 磐之媛命陵(いわのひめりょう)
  • ナガレ山古墳
  • 高松塚古墳(たかまつづかこふん)

1.奈良を訪れたら、必ず行きたい古墳ベスト5

奈良の必ず訪れたい古墳①「石舞台古墳(いしぶたいこふん)」

奈良の石舞台古墳

奈良県明日香村にある石舞台古墳は、蘇我馬子(そがのうまこ)の墓だと考えられている、一辺50mの方墳です。墳丘の盛り土が早くに流出してしまって、石室が露出しています。

花崗岩の巨石をくみ上げた横穴式石室は見るものを圧倒します。石室内に入ることができます。桜の季節には、桜の花をバックにした石舞台古墳がきれいです。

奈良の必ず訪れたい古墳②「箸墓古墳(はしはかこふん)」

奈良の箸墓古墳

奈良県桜井市にある箸墓古墳は、纏向遺跡(まきむくいせき)の南端に位置し、邪馬台国の女王卑弥呼の墓という説もあり、わが国では有数の古墳です。

墳丘の長さ280mの前方後円墳です。三輪山を背景に周濠に映る姿はとても美しいです。

奈良の必ず訪れたい古墳③「磐之媛命陵(いわのひめりょう)」

磐之媛命陵

磐之媛命陵は、奈良市の平城京の北に築かれた3基の巨大前方後円墳群(ウワナベ古墳、コナベ古墳、磐之媛命陵)の一つで、全長220mの前方後円墳です。

磐之媛は、最近ユネスコの世界遺産に登録される仁徳天皇陵の仁徳天皇の皇后です。

最近、この古墳群がGoogleの地図上で注目されています。というのは、この3つの古墳が航空自衛隊奈良基地の周りをぐるっと囲んでいるからです。

実際に行って、その風景の中に身を置いてみませんか?

奈良の必ず訪れたい古墳④「ナガレ山古墳」

ナガレ山古墳

ナガレ山古墳は、奈良県河合町にある5世紀前半に築造された全長106mの前方後円墳です。

土取りによる破壊から古墳を守るため、墳丘の大掛かりな調査が行われました。その結果、円筒埴輪列などが検出されました。

現在、墳丘の復原工事が行われ、古墳築造当時の姿を見ることができます。古墳の周りに並んだ円筒埴輪は壮観です。

古墳の上に上ることもできます。ナガレ山古墳は、四季折々の花がきれいな馬見丘陵公園の中にあります。

奈良の必ず訪れたい古墳⑤「高松塚古墳(たかまつづかこふん)」

奈良県明日香村にある高松塚古墳は、1972年に古墳内部から、極彩色の壁画が発見されたことで一躍有名になった古墳です。

石室の壁には、男女群像や四神、星座図が描かれています。四面の壁画は国宝に指定されています。

古墳近くの高松塚壁画館では、壁画の模写をはじめ高松塚古墳の全貌がわかりやすく展示されています。

2.奈良の地元民がこっそり教える穴場の古墳

奈良の穴場古墳①「赤坂天王山古墳(あかさかてんのうざんこふん)」

赤坂天王山古墳は、奈良県桜井市にあります。

現在は、南西に1.7㎞離れたところにある倉梯岡上陵(くらはしのおかのえのみささぎ)が崇峻(すしゅん)天皇陵と治定されていますが、明治時代まではここが崇峻天皇陵だとされていました。

この古墳のおすすめポイントは、人ひとりが屈んで入れるかどうかの小さな穴から、石室内部に入れることです。屈んだまま5mぐらい進んだら、いきなり天井の高い石室に出ます。

そこには盗掘のため穴をあけられた石棺が残っています。薄暗い石室にたたずむ時、歴史がヒシヒシと迫ってくる感じがします。

奈良の穴場古墳②「文珠院西古墳(もんじゅいんにしこふん)」

文珠院西古墳は、奈良県桜井市にある安倍文珠院境内にあります。安倍文珠院は、日本三文珠の一つで、知恵の仏様として、多くの参拝者を集めています。

その境内には、西古墳、東古墳がありますが、文珠院西古墳は、早くも戦前に国の特別史跡に指定されています。

現在、石室内には、不動明王の石像が祀られていますが、石室は室町時代にはすでに開いていました。

石室は、精巧な切石で築かれていますが、それを間近に見ることができます。安倍文珠院参詣の折にはぜひ立ち寄っていただきたい古墳です。

3.奈良の古墳の歴史について

奈良の古墳は、というより日本の古墳は、箸墓古墳に始まるといっていいでしょう。というのは、箸墓古墳は、ごく初期の前方後円墳の特徴を持っています。

その後、ヤマト王権の伸長に伴い、奈良県内には巨大古墳が競って作られていきます。周辺部の豪族たちもたくさんの古墳を作りました。

飛鳥時代に入り、古墳の形は、高松塚古墳のような洗練された古墳として完成、収束していきます。古墳時代のすべての時期の大小さまざまな古墳を奈良県のあらゆる場所で見ることができます。

4.奈良の古墳のトリビア、豆知識を紹介

古墳ファン大喜びの交差点!

明日香村には、古墳ファン、古代史ファンなら泣いて喜ぶ交差点の道路標識があります。

「石舞台」「高松塚」「キトラ」!この豪華なラインナップ!いかがです?飛鳥なら、レンタサイクルで1日で回れますよ!

古墳ケーキや埴輪まんじゅうはいかが?

古墳ケーキ

奈良市の「ならまち菓子工房プティ・マルシェ」では、古墳型のケーキが食べられますよ。店内で食べるときには、撮影用の小道具(埴輪や発掘用スコップ)も貸してもらえます。

橿原市の「橿原オークホテル」では、ふわっとしたカステラ生地の中にこしあんが入った埴輪まんじゅうがいただけます。埴輪の形は、馬、武人、鈴、壺の4種類。古墳巡りのお土産にいかがですか?

最後に

奈良在住の筆者は、通学路に古墳がある環境で育ちました。まだまだ紹介したい古墳はいっぱいです。

古墳は、発掘調査が進むにつれ、まだまだ数が増えていきます。

ぜひ、古墳のワンダーランド、奈良の古墳めぐりにお越しくださいね。