「今月もお金使いすぎて、給料日までもたない!」
「今日は、キャベツが1玉350円もした!高すぎて買えない!」
なんてお金の悩みが、世の中充満している一方で、「日本の国としての借金は、1000兆円!もうすぐ、破綻か?!」とか「F-35戦闘機1機の値段が160億円!」とか、話題になりますが、その金額は、途方もなくて、想像すらできません。
ここでは、そんなお金にまつわる歴史を少し勉強してみましょう。
- 貝貨: お金の概念は古代にまで遡ります。一部の社会では、カウリ貝などの物体が通貨として使われました。これらは易々と手に入れることができるものではなく、ある程度の価値があったためです。
- 商品貨幣: 後に、より取引がしやすいものが貨幣として使用され始めました。これはしばしば特定の商品、例えば穀物や家畜、そして特に金属(金や銀)でした。
- 金属貨幣: 約3000年前、最初の金属製の貨幣が現れました。これらは特定の重さと純度の金属を有し、その価値はその金属自体の価値に基づいていました。
- 紙幣: 7世紀頃の中国で最初の紙幣が現れました。これらは元々は預けた金額を証明する預金証書として機能していましたが、その便利さから次第に貨幣として直接使われるようになりました。
- 貨幣の標準化: 近代の国家が出現すると、各国は自国の貨幣を制定し、その価値を保証するための金本位制などを導入しました。このことで、貨幣の価値が一定に保たれ、国際的な取引が容易になりました。
- 電子マネーとクレジットカード: 20世紀に入ると、電子的なお金の形態が出現しました。これにより、物理的な貨幣を介さずに取引が可能になりました。クレジットカードも同様に広く普及しました。
- デジタル通貨と暗号通貨: 21世紀初頭、インターネットの普及に伴いデジタル通貨が登場しました。中でもビットコインのようなブロックチェーン技術を利用した暗号通貨は革新的であり、貨幣の未来を大きく左右する可能性を秘めています。
目次
1.お金の歴史は「物々交換」から始まった
海辺の集落では、貝や魚がたくさん獲れる!一方、山間の集落では木の実や植物が多く採れる!自分たちだけでは食べきれないし、違うものも食べてみたい!
そうして始まったと考えられるのが物々交換!自分の得意分野と誰かの得意分野を必要に応じて交換すれば、ウィンウィン!
物々交換の欠点を補うために、「物品交換」へ!
物々交換は、交換する人が自分の持っているものを欲しくない場合は、交換が成立しないという欠点がありました。
物々交換を発展させたのが、物品交換です。直接、欲しいものを交換するのではなく、「布・貝・塩など」とほしいものを交換する仕組みです。
現在のお金の役割を、布や貝などの物品が果たしていたと考えるとわかりやすいかも!?
中国では、貝を使った物品交換が広く行われるようになったので、お金に関する漢字に「貝」が多く使われています。例えば、財や貯など。
いよいよ、お金登場!貨幣制度の幕開け!
物品交換にも欠点がありました。布や貝は、物品交換をしなくても手に入れることができるし、偽造が可能でした。
そのため、どんな条件の下でも、同じ価値を持っている「お金」を使うようになりました。
世界最古の貨幣(金属貨幣)と言われているのは、BC670年ごろのアナトリア半島(今のトルコ)のエレクトロン貨です。
一方、世界最古の紙幣と言われているのは、中国宋時代(960~1127年)の交子(こうし)です。
しかし、最近では、物々交換→物品交換→貨幣制度と発展してきたのでなく、もっと広く交易を発展させるために導入されたとする「新貨幣論」を唱える経済学者も出てきましので、将来、お金の歴史も変わるかもしれません。
ミクロネシアのヤップ島の大きな石フェイ(「昔人間ギャートルズ」に出てきそう!)がその証拠だそうです。フェイは、交換に使われたのではなく、交換を記すものだったそうですよ。
2.日本でのお金の歴史も面白い!
日本での最古の流通貨幣は、708年に発行された和同開珎(わどうかいほう/わどうかいちん)です。
ただし、その頃の日本は、米や布を基準とした物品交換の時代でしたから、貨幣としては畿内とその周辺だけでしか流通しなかったようです。
その後、江戸時代になって、徳川家康が貨幣制度を統一します。一方で、各藩では、藩内だけで流通する藩札もありました。
明治時代に入って、1871年、新貨条例が制定され、初めて「円(圓)」が導入されました。中央銀行としての日本銀行も発足しました。
仮想通貨、キャッシュレス、そしてマネーレスに進むのか?
日本でも、仮想通貨、暗号通貨が徐々に知られるようになってきた2014年、ビットコインの日本の人気取引所のマウントゴックスで、ビットコインが消失し、破綻しました。「やっぱり、仮想通貨って怪しいよね?」と思わせる事件でした。
しかし、お金の未来を考えるときには、中央銀行が保証する貨幣に変わる仮想通貨、暗号通貨の存在は無視できないというところまで来ています。
また、2019年10月の消費税増税に伴うキャッシュレス決済への優遇措置で、日本でも一気にキャッシュレス決済が広がりました。
どこに出かけるにも、スマホ一つをポケットに入れていけばいいという身軽さは、もう後戻りできません。
さらには、キャッシュレスの次には、「マネーレス」が到来すると言う専門家もいます。さぁ、お金の未来はどうなるのでしょう。そもそも、お金という概念自体がなくなるかも?ですね。
まとめ
日本でのキャッシュレスの浸透を阻んできたのが、日本人の現金主義だと言われていましたが、今やコンビニでも、スーパーでも、スマホをかざすだけの支払いがどんどん浸透してきています。