花が少なくなってしまう冬ですが、寒さの中に咲いている花もあります。
モノトーンな景色に色を添えたり、春の訪れが近いことを感じさせてくれたり…冬に咲いている花を見ると気持ちが温かくなります。
今回は冬の代表的な花々と、それらを見られる場所をご紹介します。
目次
1.冬の花といえば、どんな花が思い浮かぶ?
冬の花といえば①「ウメ(梅)」
花だけでなく、枝ぶりも風流な梅は、詩歌に詠まれたり、画の題材になったり、染色に使われたり、はたまた家紋になったり、食材になったり…と、日本の文化に深く根づいた花と言えるでしょう。
梅の種類は500以上あると言われています。関東近郊では2月頃に開花し、冬の終わりが近いことを知らせてくれます。
梅が見られるおすすめ場所
新宿御苑(新宿区) 300本
湯島天満宮(湯島天神)(文京区) 300本
隅田公園(梅めぐり散歩道)(台東区) 150本
亀戸天神社(江東区) 300本
池上梅園(大田区) 370本
羽根木公園(世田谷区) 650本
高尾梅郷(東京都八王子市) 10000本
郷土の森博物館(東京都府中市) 1100本
熱海梅林(静岡県熱海市) 470本
曽我梅林(神奈川県小田原市) 35000本
冬の花といえば②「ツバキ(椿)」
関東以西では11月から4月にかけて花が咲く椿は、冬の花として古くから親しまれている花です。特にお茶席で使われることが多く、花だけでなく艶やかな葉も観賞の対象になっています。
種から採れる椿油は整髪剤や食用として用いられています。品種改良が容易で、ツバキ科にはたくさんの種類があります。
浜離宮恩賜庭園や大島公園にも椿が展示されているので、今度東京に行ったときにはぜひ見てみてください。
椿が見られるおすすめ場所
氷室椿庭園(神奈川県茅ヶ崎市)
大原椿公園(千葉県いすみ市)
江ノ島サムエル・コッキング苑(神奈川県藤沢市)
小石川植物園(東京都調布市)
神代植物公園(東京都調布市)
薬師池(東京都町田市)
冬の花といえば③「スイセン(水仙)」
耐寒性があり、冬から春にかけて花を咲かせる水仙は、平安時代に日本にもたらされたと言われています。
野生の水仙の群生は海岸で見られることが多いのですが、公園や個人の庭などにも園芸用のものが植えられ、冬の花壇を彩っています。水仙の仲間は1000種以上もあるそうです。
南日本では、淡路島の灘黒岩水仙郷や長崎の水仙の里公園などが水仙の名所として知られています。
水仙が見られるおすすめ場所
新宿御苑(新宿区)
昭和記念公園(東京都立川市・昭島市)
京王百草園(東京都日野市)
葛西臨海公園(江戸川区)
権現堂堤(幸手市)
吾妻山(神奈川)
冬の花といえば④「ロウバイ(蝋梅)」
中国が原産のロウバイは、梅の花に似ていて、花弁に蝋のような艶があることから名づけられました。
早咲きの品種は12月頃、遅咲きでも2月頃に香りの高い黄色い花を咲かせ、春の訪れを告げる花として近年人気が高まっています。
ロウバイは17世紀頃日本に渡来したと言われています。
ロウバイが見られるおすすめ場所
昭和記念公園(東京都立川市・昭島市)
宝登山(埼玉県長瀞町)
ろうばいの郷(群馬県安中市)
上永野ろう梅の里(栃木県鹿沼市)
冬の花といえば⑤「冬桜」
多くの品種がある桜の中には、十月桜、寒桜など、寒い時期に開花する冬桜と呼ばれるものがあります。
冬桜はたいてい花が白くて小さく、ソメイヨシノのような華やかさはありませんが、関東地方以西では11月から12月にかけて花が咲くので、紅葉とのコラボを楽しむことができます。
冬に観賞したい!おすすめの花
クリスマスローズ
クリスマスローズは、ヘレボルスの中で最初に開花する植物です。
通常は1月に開花しますが、早ければクリスマスに開花することもあります。
パンジー
パンジーは、一年草として栽培されます。ビオラよりも大きな花を咲かせ、葉はハート型をしています。
色とりどりの花は2色の場合が多く、中心部には濃い顔のような模様が特徴的です。
多くの品種は春から夏にかけて開花をしますが、中には冬にも開花する品種があります。
ダフネ
ダフネは色鮮やかな低木で、通常、冬の終わりから春の初めにかけて花を咲かせます。
ほとんどの品種が、赤やピンク、時には白や緑の小さな花を咲かせます。
スノードロップ
冬に咲く花としては、スノードロップがあげられます。スノードロップは、冬の終わりを告げる1年で最初に開花する球根です。
一重咲きから八重咲きまで、さまざまな種類があります。
シクラメン
丈夫なシクラメンは、冬の終わりから春の初めにかけて、銀色のラインが入ったダークグリーンの葉と、白やピンク、赤の可憐な花を咲かせる丈夫な多年草です。
冬牡丹
牡丹は8世紀に中国から僧侶によって日本に伝えられたとされ、花は通常春に咲きます。日本の牡丹の中には冬に咲く品種もあり、通常11月下旬から咲き始め、1月まで咲き続けます。
京都の竹田植物園や東京の上野東照宮などが有名です。
冬桜が見られるおすすめ場所
県立相模原公園(神奈川県相模原市)
桜山公園(群馬県藤岡市)
最後に
その他にも、淡いピンクのグラデーションが可憐なボケ、新春を祝うという意味をもつフクジュソウ、クリスマスの時期を彩るポインセチア、園芸花として人気のビオラやパンジー、クリスマスの時期に咲くことから名づけられたクリスマスローズ、南国の雰囲気をもつキダチアロエなども冬に開花が見られる花々です。
このように、見回してみれば寒い季節に咲いている花もたくさんあります。寒いからと家にこもっていないで、冬の花を探しに出かけてみませんか。