朱夏の意味とは?青春→朱夏→白秋→玄冬と人生の節目をわかりやすく解説

朱夏とは、どういう意味なのか知りたいと思っていませんでしょうか。

朱夏は、古代中国の陰陽五行思想から生まれたもので、それが日本に伝わったものです。

今回の記事では、朱夏の意味に関してわかりやすく解説していきます。

朱夏の意味とは?青春→朱夏→白秋→玄冬と人生の節目をわかりやすく解説

「朱夏」という概念は、古代中国の陰陽五行思想から生まれたもので、日本にも伝わり、中国では古くから高く評価されています。

この説では、春を青春、夏を朱夏、秋を白秋、冬を玄冬とし、それぞれ青、赤、白、黒と色分けされました。

中国の哲学では、陰と陽のバランスがとれており、方位や四季に関連した色彩の象徴とされています。

青春

0歳から25歳までの、世間知らずで正義感の強い年代を指します。

青春とは、青年期から成人期の入り口までの期間と見ることができます。ダイナミズムと未来への楽観に満ちた、最もエネルギーに満ちた時期です。

実は、正確にこの時期が何年であるかという明確な定義はありません。孔子の『論語』では「志学」の段階とされ、10代から30代までを指すことが多いです。

朱夏

25歳〜60歳までは、勤勉でたゆまぬ努力の象徴です。

朱夏は、思春期を超えた成熟期への突入を象徴する言葉です。この言葉には、大人になったときの興奮や熱意が込められており、生産的な仕事と活気に満ちた状態を表しています。

一般的には、30代前半から50代前半までがこの段階とされています。

白秋

60歳~75歳は清らかで穏やかな生活を表しています。「朱夏」の次は、「白秋」の時代です。人生のすべてを経験し、落ち着いた生活を始める時期です。

玄冬

75歳~は、人生の黄昏を迎え、死を意識する時期です。一般的には70代後半以降の老年期を指すことが多いです。

青春という言葉が注目されたのはなぜ?

「青春」という言葉は、四季のように人の一生を指す言葉として採用されていました。しかし、「青春」という言葉が注目されるようになったのは、明治時代になってからです。

明治時代、特に日露戦争末期には、国よりも自分を大切にしようとする若者たちが集まり、「青春小説」と呼ばれ、人気を博しました。島崎藤村の「初恋」、森鴎外の「青春」などが有名です。

また、青春という概念を広めたのは、夏目漱石の「三四郎」であると言われています。

この本の中に出てくる「青春の血は熱くて生死などの重大な問題を省みることができない」という主張は、主人公である三四郎の若々しさを物語っており、この言葉は、「青春」という概念の原点になったと考えられています。

「青春」「朱夏」「白秋」「玄冬」という概念

「青春」「朱夏」「白秋」「玄冬」という概念は、古代中国の運命学である「陰陽五行説」に由来しています。

陰陽五行思想とは、世の中のすべてのものは陰と陽の二つの力に分かれ、さらに火・水・木・金・土の五つの要素で構成されているとする思想です。

また、東(青)、南(朱)、西(白)、北(黒)の4つの方角を守護する4神が存在すると考えられていました。このように、神、方位、季節を人生、特に年齢に当てはめる考え方が、青春、朱夏、白秋、玄冬に当てはまるのです。

その考えの中でも青春とは、青龍が象徴する東の方角のことであり、春の季節を連想させます。日本の伝統的な神社や寺院では、東は通常、龍によって表現されます。

青は、春がもたらす若返りと豊かな緑を象徴する色のことです。夏は人生の頂点を象徴し、灼熱の太陽を「朱」の色で表現している。最後に秋は老いを表し、「白」の色でこの時期を表し、「白秋」と呼ばれます。

若者の年齢層は一般的に15歳から30歳までだが、資料によっては13歳や16歳など異なる表現がされている場合もあります。

これは、15歳以下には色や季節を表すものがないという中国の思想によるものです。さらに、15歳から30歳までの若者は、春の季節に草木が成長するのと同じように、学びと成長の時期を迎えます。

次に、朱夏(しゅか)は、南、朱雀、夏を意味し、30歳から50歳の年齢層で、現在、キャリア追求のピークにあり、自分自身を発見する時期であることを意味します。

秋の白秋は、「西」「白虎」「晩成」を表す季節で、60歳代は内省的になり、若い世代に知恵を分け与え、秋の空気のようにまろやかになっていく時期です。

冬は人生の中で青春の闇に包まれた時期に相当し、「玄」と解釈して混沌の色が与えられています。玄冬は、人生における最後の生涯を表します。