マレーシアの高級魚エンプラウ!アジアで最も高価な食用淡水魚とは

マレーシアでは驚きの価格で市場と引きされている食用淡水魚が存在します。

その名もエンプラウ(Empurau)!

姿はコイに似ていて肉厚な身はしっかりとした食感でとてもジューシーとのこと。

日本ではまだ知っている人も少ないですが、世界中の美食家たちの舌をうならせる高級魚と言われています。

そんな高級魚「エンプラウ」についてまとめてみました

1.マレーシアの高級魚エンプラウとは?


エンプラウはマレー語で「ケラ」と呼ばれていて、東南アジアのメコン川やチャオプラヤ川に生息するコイ科の魚です。

マレーシアでエンプラウの魅力とされているのは一つに、彼らの食生活があります。

エンプラウは淡水魚で、川底のものを摂餌する雑食動物です。中でも高額取引されているエンプラウはサラワク州に生息します。

川沿いに張り出した木にはたくさんの南国フルーツが実っています。フルーツが川に落ち、エンプラウたちが食べます。

普段からフルーツを食べているエンプラウの魚肉はクリーミーで甘く、クセになる味と言われています。

あまりのおいしさに中国語では「忘不了鱼(忘れられない魚)」シンガポールでは「川の王」とも呼ばれます。

しかし、光沢のある魅力的な見た目から「幸運の象徴」とされていて取引自体が成立しないこともあり、いつも食べられるわけではありません。

マレーシアでは「エンプラウは飼い主の代わりに死んで、飼い主を病気から守ると」という言い伝えも存在するほどです。

2.マレーシアの高級魚エンプラウの費用は?

レストランで用意されるエンプラウは1キロあたり3万〜5万円の費用がかかります。

価格は魚の年齢と体重によって大きく異なります。シンガポールや中国の富豪が訪れるレストランでは1キロあたり5万円を超えるのは当たり前です。

体が白いエンプラウは、通常の赤や茶色のエンプラウよりも価値があります。2016年に白身の巨大エンプラウ(7.9キロ)が20万円相当で取引されたこともあります。

3.エンプラウがマレーシアで高額取引される理由

エンプラウと同種の魚はタイなどの周辺諸国でも見かけますが、マレーシア国内で高級魚とされているものは見つけることが難しく、ボルネオ島サラワク州の固有生物です。

エンプラウが主食とする南国フルーツはサラワク州の川のほんの数区間にしかなっていません。それ故に高価なエンプラウの生息地は限られています。

エンプラウの成長は遅く、市場に出回る状態に成長するには最低3年かかります。

養殖が成功するにつれて、価格は少し下がりますが、野生のエンプラウは、今後も高値での取引が続くでしょう。

4.マレーシアでエンプラウは養殖可能か?

エンプラウの養殖は徐々に進歩を遂げていて、需要の拡大に対応するために、ロイヤルエンプラウグループが発足。

持続可能な農業用エンプラウを養殖することを目的として2016年に設立されました。

いけすで育てられた半野生のエンプラウは、野生で獲れたものよりも安く取引されています。

また、「フカヒレ」の代替え食材としてもエンプラウが使用されつつあります。

絶滅が危ぶまれているサメの個体数確保にも一役買うことを期待されています。

5.一度は試すべし!エンプラウをマレーシアで食べるには

ジョホールバル、サラワクなどマレーシア国内の高級レストランやホテルでエンプラウを食することができます。

エンペラウの鱗のフライは、シンプルな白いお粥にとてもよく合います。甘くて柔らかいお粥に、カリッと香ばしくスパイシーな魚の鱗のフライがとてもよく合います。

エンプラウの魚は肉厚で、身は白く、柔らかく、しっとりしています。肉は優しくフルーティーな甘みがあり、まろやかで香ばしいドレッシングソースがそれを引き立てます。

腹身はやや甘めで、噛むと滑らかな舌触り。土の味はほとんど感じないが、ほんのりとした風味がある。油っぽくもなく、脂っぽくもありません。

また、地元の中華料理店でもエンプラウを提供している場所はあります。レストランについて現地の人に聞くことが一番確実です。

ホテルで堪能する場合は予約しておくことをお勧めします。

ジョホールバルのレストラン、参考リンク

・ Cafe BLD at Renaissance Johor Bahru Hotel

 Makan Kitchen at DoubleTree by Hilton Johor Bahru

最後に

マレーシアの高級魚エンプラウはまだまだ謎に包まれている部分が多い魚です。

淡水魚を食することにあまりなじみのない日本人からすると驚きの価格ですが、試す価値はあります。

日本では食べる機会がないので、現地にマレーシアに行かれたときにぜひ堪能してみてください。