子どもの成長はとても早く、この前までヨチヨチ歩きをしていた子どもが、いつの間にか言葉を話しはじめ、親の手から離れて集団生活を営む年齢になります。
幼稚園へ入る年齢が近づいてくると親は、他の子どもとうまくやっていけるかと不安を感じるものです。それと同時に、お金のことも心配ですね。
今回の記事では、「幼稚園の費用はいくらくらいかかるの?」という疑問にお答えします。
目次
1.幼稚園に入る費用の平均、相場は一体いくらくらいなの?
文部科学省が行った平成28年度「子供の学習費調査」で、保護者が1年間に支出した、子ども一人当たりの経費が公表されました。
「子どもの学習費調査」によると、学習費総額は、公立幼稚園が23万4千円、私立幼稚園が48万2千円でした。学習費とは、保護者が子供の学校教育及び学校外活動のために支出した経費の総額です。
学校教育費には、授業料、修学旅行、遠足、学校納付金等(入学金、検定料、施設整備資金、学級費、PTA会費等)、通学関係費(通学のための交通費、制服など通学用品の購入費)、学用品などが含まれます。
学校外活動とは学習塾、体験活動や習い事等のための支出です。調査によると、私立の学習費総額は公立の学習費総額の約2倍ということがわかります。
2.幼稚園の費用は戻ってくるって本当?
公立幼稚園は授業料が安いのが魅力ですが、数が少ないため、私立幼稚園へ通わせる親が多いのも事実です。
実は子どもを私立幼稚園へ通わせる場合、自治体から保護者が負担する保育料の一部を助成してくれる制度があるのですが、ご存知でしょうか。
補助金制度の1つが、「私立幼稚園就園奨励費補助金」で、国が自治体へ依頼している制度です。
対象となるのは、私立幼稚園に通う3歳から5歳児の子どもがいる世帯で、入園料・保育料の一部が補助されます。
親の収入(住民税の額)や同じ世帯に小学1年~3年までの兄姉がいるかどうか、住んでいる自治体などで補助金の額は異なります。
私立幼稚園でも新制度移行(施設型給付)の幼稚園・認定こども園の場合は、奨励費補助金の対象になりません。
(あらかじめ就園奨励補助金相当分が考慮された利用者負担額となっているため。)
申請方法ですが、基本的には、幼稚園へ入園してから幼稚園を通じて申請の案内があります。
在園している幼稚園から配られる申請書に、必要事項を記入して、幼稚園へ書類を提出すれば大丈夫です。
3.他にも幼稚園の補助金はある?どのようなものがあるの?
「私立幼稚園就園奨励費補助金」は自治体と国による制度ですが、自治体によっては、独自で上乗せをした補助金を設けているところもあります。
東京都品川区の例では、保育料に対する補助金として、「就園奨励費補助金」の他に、「園児保護者補助金」があり、税額により補助金額が変わります。
入園料を補助するために設けられた「入園料に対する補助金」があり、税額や所得による制限なく10万円内で、実際に負担した入園料を上限に交付されます。
例)夫婦2人と子供1人の家庭で夫がサラリーマン、妻が専業主婦、夫の年収が600万円(所得割額が77,101円から211,200円)の家庭の場合。
・保育料に対する補助金は、188,200円(年額)となります。
(内訳は、園児保護者補助金 126,000円、就園奨励費補助金 62,200円)
・入園料に対する補助金は、10万円以内で保護者が実際に負担した入園料を上限として補助が受けられます。
品川区の例をあげましたが、市区町村によっては、就園奨励費補助制度のみ実施しているところや、制度自体がない市区町村もあります。
詳しく知りたい場合は、ご自身の住む自治体のこども課などへ問い合わせをしてみるとよいでしょう。
4.幼稚園の入園準備にかかる費用はどのくらい?
「入園準備は結構お金がかかるよ。」と先輩ママなどから聞いたことはありますか。
東京の有名私立幼稚園の中には、入園料だけでも30万円以上かかり、その他の費用を合わせると初年度だけでも200万円近くかかる幼稚園もあります。
それは極端な例ですが、一般的な私立幼稚園でかかる費用としては、
・入園料
・制服、帽子、通園カバン、上靴、運動着
・クレヨンやハサミなどの学用品
・お弁当のセット(弁当箱、コップ、お弁当袋、お箸・スプーンなど、水筒)
・スモック
・サブバッグ
・保護者会の会費
・寄付
などがあります。
入園料は1万円以下のリーズナブルなところもあれば数十万円のところもあります。
地方在住の友人に聞いたところでは、入園料が5万円で制服やそれ以外の諸経費、自分で用意したものを合わせると10万円ほどかかったとのことでした。
お遊戯会などで衣装を作るのに必要になるとミシンを購入するという場合や、入園式に着る親用のスーツなどの服飾費用など、意外とお金がかかります。
最後に
幼稚園の開示情報だけでなく、幼稚園の園開放などで知り合った人等、色々なところから情報を収集して、予算に合った幼稚園選びの参考にするとよいでしょう。