旅行前にチェックしよう!知っておきたい台湾の歴史まとめ

台湾

日本から近く、見どころが多くて食べ物もおいしい台湾は、世代を問わず人気の旅行先です。日本の植民地だった時代もあり、台湾は日本ととても関係が深い国です。

今回は旅行前に知っておきたい台湾の歴史についてまとめてみました。ぜひ参考にしてください。

1.歴史を知る前に、台湾の概要を紹介

日本からの距離は?

九州と同じくらいの面積をもつ台湾は、日本最西端の与那国島からほんの157kmのところに位置しています。

飛行機の出ている石垣島からは270kmあまり、沖縄の那覇からは620kmあまりです。那覇と鹿児島でさえ距離が660kmもあるので、那覇からなら台湾の方が近いくらいです。

那覇から台北までのフライトは約1時間半、福岡からは2時間半、関西空港からは3時間、成田や羽田からは4時間弱になります。

2.台湾旅で知っておきたい基本情報

台湾の北部は亜熱帯気候、南部は熱帯気候で年間を通して比較的暖かです。台湾の公用語は北京語でその他に台湾語などもあります。

日本からの観光客が多いので、ホテルやレストランでは日本語が話せるスタッフがいたり、日本語のメニューが用意されていたりします。

通貨は「台湾ドル」で、「元」や「$」と表記されています。1台湾ドルは3~4円ほどです。

西暦の他、元号の「民國」が使われていて、2019年は民國107年です。賞味期限などは「民國年」で書かれていることもあります。

3.旅行前に知りたい、台湾の歴史

台湾の歴史①「中世以前」

約300万年から1万年前の太古、台湾は中国大陸とまだ地続きで、その時代に人が移動、居住していたと考えられています。

中国の古い文献には台湾と思われる島の記述が見られますが、台湾が世界の歴史に関わってくるようになったのは16世紀に入ってからです。

台湾には先住民族の、日本では高砂族と総称されるアミ族やパイワン族が住んでいたのですが、この頃になると台湾島が倭寇(海賊)の拠点として利用され、漢民族や日本人が居住し始めるようになります。

また、この頃は大航海時代に入っていたオランダやスペインが台湾に入り、一部を領有したり貿易の拠点にしたりし始めます。豊臣秀吉なども台湾の領有に興味をもっていたようです。

17世紀後半に入った1662年、鄭成功が西洋勢力を追い出し、はじめて漢民族の政権を打ち立てます。

が、それも長くは続かず、対立していた中国本土の清国の攻撃を受け、勝利した清朝が台湾を統治します。

台湾の歴史②「日本の統治時代」

1894年に清が日清戦争に敗れると、下関条約により台湾は日本の外地(植民地)になります。

初めての植民地を獲得した日本は、国内と同じように台湾の産業の育成、インフラや教育の整備を進め、近代化を促進しました。

このことが台湾の基礎を作ったということで、植民地だったにもかかわらず今でも親日的な感情を持つ人が多いようです。

また、日本語教育も行われたため、高齢者を中心に日本語を理解する人が多いのです。

台湾の歴史③「第2次世界大戦後」

1945年、第2次世界大戦で日本が敗北すると、台湾は蒋介石率いる国民党に統治され「中華民国」になりますが、本土では毛沢東率いる中国共産党と蒋介石の国民党が争う内乱が起こっていました。

敗北した国民党は台湾に逃げ込み、「中華民国」として本土の「中華人民共和国」とは一線を画して国際的な地位を確立、国連に加盟したりします。

ところが、1972年にアメリカ大統領ニクソンが中華人民共和国を正式な中国と認めると日本なども追従、台湾は一気に立場を逆転させられてしまいます。

台湾の歴史④「現在」

台湾と中国では立場が全く違います。台湾側は「台湾は独立国である」という意識に対し、中国側は「台湾は中国の一部である」という立場です。

しかし、お互いこの主張をぶつけることは得策ではないので、お互いの政府を認めてはいないものの、適度な距離を保ちながら関係を維持しているといったところです。

最後に

以上、かいつまんで台湾の概要や歴史をお伝えしました。

中世以降、目まぐるしく統治者が変わってきた台湾の国際的な立場は難しい面もありますが、日本とは関係も良く、お互い観光やビジネスで多くの人が行き来しています。

台湾の歴史を知ればより深く台湾を知り、観光や交流にも深みが出てくることでしょう。

台湾旅行の計画があるなら、出発前にざっと台湾の歴史についておさらいしておくことをおすすめします。