国鳥(こくちょう)って、聞いたことありますか?字を見ると、国の鳥ということでが、日本の国鳥は、何だと思いますか?
朱鷺(トキ)?鶯(ウグイス)?鶴(ツル)?人によってさまざまなイメージがあるかもしれませんが、実は、日本の国鳥は、キジです。
「へーっ?そうだったんだ!」と思うかもしれませんし、「なるほど!」と納得するかもしれません。今回ので記事では、日本の国鳥「キジ」についてご紹介します。
1.日本の国鳥とは?
国鳥とは、字の通り、国を代表する鳥、またはその国のシンボルにふさわしい鳥です。
代表的な国とその国鳥では、アメリカ合衆国が白頭鷲(ハクトウワシ)、これは納得ですよね?精悍でかっこいいです。一時は、絶滅の危機に瀕していましたが、大規模な保護活動によって絶滅危機種から除外されるまでに回復しました。
イギリスは、ヨーロッパコマドリ、フランスは、ニワトリ(雄鶏)です。フランスの国鳥は、法的に定められていませんが、日常的に食べるニワトリというのは、少々驚きです。ニュージーランドのキウイも有名です。
中国、韓国とも、公式には定められていませんが、中国がキンケイ、タンチョウ、韓国がカササギです。日本の国鳥は、キジですが、トキと思った方も多かったかもしれません。なにしろ、トキの学名は、Nipponia nipponですから!
オスのキジは、翼と尾羽を除く体色が美しい緑色で、頭部の羽毛は青緑色、目の周りに赤い肉垂があり、とても美しいです。意外に、人里近くの山野でも見かけることができます。
2.日本の国鳥はキジ
キジは、1947年に、日本鳥学会によって日本の国鳥に選ばれました。
キジは、日本固有種の留鳥(りゅうちょう=一年を通して、同じ場所に生息し、季節による移動をしない鳥)です。人里近くの山野で、見かけることもあります。
童話「桃太郎」では、サル、犬とともに、桃太郎のお供をするのがキジです。日本の子供なら、小さい時から知っています。キジのオスは、勇猛果敢で攻撃的なので、鬼退治のお供にピッタリですね。
「キジも鳴かずば撃たれまい」ということわざがあります。「キジも鳴かなければ人間に撃たれることもなかったのに」という直接の意味から、「余計な発言をして、自ら災いを招くこと」に対する警句です。
このように、キジは、日本人の暮らしになじんでいます。
また、キジの肉はおいしいと言われ、日本では、平安時代から食されてきました。「国鳥を食べるの?」と思われるかもしれませんが、特に、神聖だから国鳥というわけではなく、日本人の暮らしの身近なところにいる鳥だから、国鳥に選ばれたといえます。
3.日本の国鳥であるキジって、どんな鳥?キジの種類は?
キジといえば、羽が美しいですが、それはオスだけです。オスは、全長81㎝ほど、体重は0.8~1.1kg、翼と尾羽を除く体色が全体的に緑色で、頭部の羽毛は青緑色、目の周りに赤い肉垂があり、とても目立ちます。
一方、メスは、全長58cmほどで、全体的に茶褐色で、尾羽が長いのが特徴です。
山地から平地の林、農耕地、河川敷などの明るい草地に生息し、地上を歩きます。飛ぶのは苦手ですが、走るのは早いです。草の種子、芽、葉など植物性のものを主に食べますが、昆虫なども食べます。
繁殖期のオスは、赤い肉垂が肥大し、縄張り争いのため、赤いものに攻撃的になり、「ケーン」と泣いて、縄張り宣言をします。山間で、鳴き声を聞くことがあります。メスは、「チョッ、チョッ」と泣きます。
子育ては、メスだけが行い、母性愛が強いことで有名です。
日本には、地理的な変異により、キュウシュウキジ、キジ、シマキジ、トウカイキジの4亜種が分布していましたが、放鳥により、亜種間の交配が進み、差異が不明瞭になってきています。
まとめ
日本の国鳥のキジについてまとめました。ハイキングなどで出かけた時に、出会うかもしれません。
その時、「なるほど」と納得していただけたらうれしいです。