マレーシアの文化を知ろう!特徴や生活、習慣をかんたん紹介

マレーシア 文化

マレーシアには、どんなイメージをお持ちでしょうか。美味しい食べ物や文化についてあまり知らない人も多いと思います。

また、最近では、リタイア後の移住先として、マレーシアは人気を集めています。今回の記事では、まだなじみが少ないマレーシアの文化についてご紹介します。

1.文化を知る前に!マレーシアってどんな国なの?

4万年前までさかのぼる初期の入植地があるマレーシアは、移民や定住者の多い豊かな歴史を持っています。マレーシアは、東南アジア、マレー半島南部とボルネオ島北部を占める連邦立憲君主国家です。

マレー半島の先住民族と中国、インドとの交易路は紀元1世紀にさかのぼり、盛んな交易が行われていたことがわかります。

この交易によって、仏教やヒンドゥー教も半島にもたらされました。地元の王が帝国を築いた後、15世紀にはマラッカ・スルタンが現在のマレーシアの大部分を支配し、この地域にイスラム教をもたらしました。

16世紀から17世紀にかけて、ポルトガル、オランダ、イギリスがマレーシアを植民地化し、数世紀にわたって植民地支配が続きました。

この間に、マレー海岸や近隣の島々で多くの戦争が起こり、第二次世界大戦後、半島のさまざまな移民や民族の間で紛争や緊張が高まり、1957年にマラヤ連邦が独立し、1963年にマレーシアが主権国家として最終的に宣言されるに至ったのです。

そして現在、シンガポールとともに、マレーシアは「東南アジアの優等生」と言われ、これからますます発展していくことが期待できます。

また、人口の65%を占めるマレー系の他、30以上の民族が暮らす多民族国家です。しかし、民族間の対立が表面化せず、多様な文化が同時に存在しているところが、マレーシアの魅力です。

公用語は、マレー語の他に、英語、中国語で、小学校からマレー語と英語の学習が義務付けられています。

2.旅行者は必見!マレーシアの食文化を知ろう

写真:ラクサ

マレーシアは、「グルメ天国」と言われています。

なぜでしょう?さまざまな民族が暮らすマレーシアでは、それぞれの民族固有の料理とともに、お互いに影響を与えながら、融合した料理が食べられます。

マレー料理、インド料理、中国料理の他に、マレー料理と中国料理が融合したニョニャ料理です。

マレーシアの代表料理

ココナッツミルクで米を炊く「ナレシマ」は、マレーシアの国民食と言われています。一方、マレーシアの国民的麺料理と呼ばれるのが、「ラクサ」です。地方によって味に特徴があります。

海南鶏飯は、ゆでた鶏肉とそのゆで汁で炊いたご飯を盛りつけた料理で、マレーシア庶民の日常食と言われています。ハイナンチキンライスとよばれることもあります。

マレーシアでは、マレー料理、中華料理、ペラナカン料理、インド料理、インドネシア料理、フィリピン料理、ジャワ料理、日本料理、タイ料理、そして西洋料理を楽しむことができます。

ミーゴレン・ママック(黄色い麺、牛肉、エビ)、ラクサ(魚入り麺)、ロティジョン(ひき肉サンド)、レンダン(ココナッツミルクと肉のカレー)などの肉料理から、アパムバリク(ライスパンケーキ)、クイ(砂糖菓子)、ポピアバサ(生春巻き)、ブブル(ココナッツミルクのお粥)などのベジタリアンまで、無数の味の選択があります。

3.マレーシアの文化や習慣、特徴を知ろう

マレーシアの文化①「イスラム教が生活に根付いている」

人口の65%を占めるマレー系の人たちは、イスラム教を信じています。

マレーシアで売られている食品にはすべて「ハラルマーク」がついています。イスラム教徒が安心して食べることができるマークです。

ホテルには、イスラム教徒がお祈りするメッカの方向を示す矢印のマークが描かれています。

マレーシアの文化②「チップはいりません」

マレーシアには、チップの習慣はありません。

タクシーやホテルの枕銭も必要ありませんが、ホテルについて重い荷物を部屋まで運んでもらったら、あなたの気持ち次第で渡しても問題ありません。

マレーシアの文化③「トイレ事情」

トイレ回りが水浸しになっていることが多いです。用便後、ホースやバケツの水でお尻を洗います。左手で洗うので、左手は不浄と考えられています。

マレーシアの文化④「交通事情」

クアラルンプールの交通渋滞はひどいです。

また、信号も少なく、歩道も整備が遅れているし、ドライバーの運転が荒いので、道を渡るのも命がけです。

マレーシアの文化⑤「国民奉仕制度」

マレーシアには徴兵制はありませんが、18歳の男女が国防相の管理下におかれ、6か月共同生活を送ります。

多民族国家であるマレーシアですが、たとえ民族が違っても、マレーシア国民としての団結心を持つために行われています。

軍事教練ではなく、道路や公園の清掃などを行います。

マレーシアの文化⑥「衣料品」

マレーシアの多くの先住民族は、織物、刺繍、木工、鍛冶などの芸術を得意としています。銀やブロンズの像が精巧に作られ、神々や動物の木彫りの装飾は驚くほど鮮やかです。

刺繍を施した布やカーペット、テキスタイルは、贈り物やお土産に最適です。また、マレーシアの伝統的なマスクは、豪華なインテリアになります。

蚤の市では、釉薬のかかった陶器や陶磁器が売られています。クアラルンプール、ペナン、マラッカのアートギャラリーや博物館では、この半島の多様な芸術を知ることができます。

4.日本の文化とは違う!マレーシアでのタブーとは

日本文化との違い①「豚肉・アルコール禁止」

国民の多くを占めるのがイスラム教徒ですから、彼らはイスラム教の教えを守り、豚肉やアルコールは摂りません。

もちろん、イスラム教徒でなければ、中華料理店などでは食べることができます。

日本文化との違い②「子どもの頭をなでない」

このタブーも、イスラム圏ではよく見られます。子どもの頭は神聖と考えられているので、撫でてはいけません。

日本人は、子どもを見て「まあ、かわいい」って撫でてしまいがちなので、気を付けましょう。

日本文化との違い③「服装コード」

マレーシアは、暑い国なので、サンダル、ハーパン、タンクトップのような恰好をしてしまいがちですが、スマートカジュアルを心がけましょう。

つまり、襟付きシャツに、長ズボン、靴です。女性もミニスカートやタンクトップは避けましょう。特に、イスラム教寺院に入る時はNGです。

最後に

マレーシアの文化についてまとめました。いかがでしたでしょうか。

マレーシア人が日本に観光で訪れる際、2013年にビザが必要なくなって以来、たくさんのマレーシアの方が日本を訪れ、接する機会も増えました。

ぜひ、マレーシアのことを知ってお互い理解しあえるといいですね。