東南アジアの国、カンボジアはアンコールワットで有名です。
日本人旅行者も多く、カンボジアの遺跡巡りや夜のパブストリートは多くの観光客を魅了します。
今回の記事ではそんなカンボジアの文化や知っておきたいルールなどをまとめました。
ぜひ参考にしてください。
目次
1.カンボジアとはどんな国?その国民文化について
1-1 国民の大半が仏教徒
国民の90%以上が上座部仏教徒で、上座仏教はカンボジアの憲法で国教と定められています。
カンボジアの寺院では経典や瞑想の修行などレベルの高い教育を受けられるとされていて、出家する男児も少なくありません。
また「女性の出家は認められない」「女性は僧侶に触れてはならない」など女性に対して厳しいルールも存在します。
一方で宗教の自由も認められていて、国内にはイスラム教徒、キリスト教徒、ヒンドゥー教などの宗教を信仰する国民も存在します。
1-2 朗らかな性格で支えあいを大切にする
カンボジア人は基本的に朗らかで、協調性があり、家族や仲間と過ごす時間を大切にする人々が多いです。
謙虚に支え合う文化があり、皆で助け合う姿勢は日本文化にそっくりです。
日本人も初対面の人には基本的に笑顔で接する人が多いので、そういった面では少し日本人と似ているところがあるかもしれません。好意的に接すれば笑顔で答えてくれます。
親切で、思いやりがあり、優しくて、いつも笑顔を絶やさないので、災害があったときでも、少しは楽になります。深い仏教国であるカンボジアでは、思いやりと慈愛に満ちた哲学が日常生活の一部を形成しているのです。
また、カンボジア人には親日家の方多く、日本人にもとても友好的な人が多いです。
1-3 見栄をはる、プライドが高い
穏やかな姿の一方で、人に叱られたり、注意をされることを嫌います。失敗やミスを注意すると逆ギレなんてことも多々あります。
また、学歴や所得、地位で相手を判断するという一面もあり、カンボジア人は見栄やプライド意識が高い国民性と言えます。
「過ちを認めない」「外面をとても気にする」などの理由から生きづらさや働きづらさを感じている国民もいます。
中産階級が生まれつつあるとはいえ、多くのカンボジア人の生活は依然として厳しく、貧困ラインよりはるかに下に位置しています。
特に地方では、教育は基本中の基本であり、それでもカンボジア人は、革新的な方法で何事も独学します。
1-4 政治的な話が嫌い
カンボジアは、昔から内戦が続いており、内戦によって家族や恋人を失ったという方も多くいます。
特に、ポルポト政権時には公務員、医師、教師などをターゲットとした、大虐殺が行われていました。
たくさんの罪のない人々が殺害され、当時の集団墓地は数百万人の遺骨で溢れかえっていました。
上記の理由から、政治の話をするのが好きという人は少なく、心の傷が癒えていない人も多いです。
カンボジア人に政治の話や暗黒時代を思い出させるような話は控えましょう。
1-5 カンボジア人は回復力がある
カンボジア人は、どんな困難にも立ち向かい、奮い立たせ、やり抜く力をもっています。その証拠に、近年のクメール・ルージュの悲劇的な歴史は、カンボジアに見ることができます。
しかし、この国は戦争から素早く立ち直り、前途有望な道を切り開いています。
1-6 カンボジア人は祝日が大好き
カンボジアは最も祝日が多い国といっても過言ではないでしょう。5月20日の「慰霊の日」も加わり、年間28日という驚異的な数です。
国際女性デーの祝日や国際人権デー、シアヌーク国王の命日など数え上げればきりがありません。ちなみに、G20諸国(世界貿易の8割を占める20カ国)の祝日の平均数は12日です。
2.カンボジアの料理や食文化について
2-1 カンボジア料理の特徴
カンボジア料理は別名クメール料理と呼ばれています。
クメール料理にはプラホックと呼ばれる発酵した魚のペースト、カピと呼ばれるエビやアミのペーストなどを用います。
また、トゥック・トレイと呼ばれる魚醤やココナッツミルクも多く用いられ、魚醤は炒め物やスープに、ココナッツミルクはカレーやデザートのベースとなっています。
カンボジアの主食は米で、インディカ米ともち米を料理の内容によって使い分けています。
インディカ米は主食として食されています。もち米はドリアンやマンゴーなどの果物と合わせデザートにしたり、ちまきの材料として活用されたりと用途は豊富です。
クメール料理は周辺国や身近な国の要素を取り入れています。
インドから影響を受けた「カリー」。
中華料理から影響を受けた「クイティウ」と言うライスヌードル。
フランスの植民地時代から影響受けたパンやコーヒーなど、多種多様です。
2-2 カンボジア人の食文化
カンボジア人は日本人と同じく、1日3食のタイミングで食事を取るのが基本ですが、朝食は近くの市場や食堂で、昼食と夕食は家で食べることが多いです。
家族と家で過ごす時間を大切にするカンボジアでは、夜になるとレストランや食堂は比較的空いていて、家族水入らずで食卓を囲みます。
昼や夜に外食をすることが多い、日本人からすると驚きです。
3.カンボジアの文化、礼儀作法やマナーについて
3-1 カンボジアの礼儀作法
カンボジアの挨拶は「ソンペア」と呼ばれる合掌をします。
先に年下の人が鼻のすぐ下あたりで合掌し「チュムリアップ・スオ(こんにちは)」と挨拶をします。
これを受けた年上の人が胸の前で合掌して返します。
さらに相手が社会的地位のある人や目上の人である場合は、膝を軽く曲げるのが最も丁寧な作法となります。
このように相手の年齢や立場で方法が少しずつ変わってきます。
3-2 食事のマナー
カンボジアでは器に口をつけて汁物をすすることが禁止されています。
飲むときにはスプーンやレンゲなどを使い、音を立てなように飲むことが常識です。
カンボジアで麺類を食べた際に、残ったスープを直接器からすすらないように気を付けましょう。
3-3 カンボジアで頭は神聖な部分
カンボジアでは人の頭は神聖な部分とされていて、相手が幼い子供であっても頭をなでることは禁止です。
また、寝ている人の頭のほうを歩くことも良くない行為とされます。カンボジアでは「足は汚い部分」とされているが故の理由です。
4.その他に知っておきたいカンボジアの文化について
4-1.カンボジアでの買い物
カンボジアで買い物をすると、何でもかんでもビニール袋やボトルに入れられることが多いです。
麺類を買って持ち帰ろうとしてビニール袋に入れられたり、ガソリンはボトルで持ち運ぶなど、ビニール袋とボトルはカンボジアでの買い物における必需品となっています。
また、カンボジアではクレジットカードがあまり使用されていません。大きなホテルや高級店を除いて、市場、雑貨店などではカードが使用できないので現金は必ず用意しておきましょう。
4-2.カンボジアの交通事情
所得がまだまだ低い、カンボジアでは車を買うことが出来ない家庭が多いため、バイクが街中に溢れています。
市街地、農村部で見られるその光景はカンボジア独特の交通文化といえるでしょう。
繁華街ではバイクが押し寄せるため、その環境に慣れるまでは危険を感じるほどです。交通事故には注意しましょう。
バイクへの3人乗り、4人乗りは当たり前で、ヘルメットをかぶる人は少ないです。小学生程度の子供が上手にバイクを乗りこなす姿も目にします。
日本のバイクはカンボジア人から人気でHONDAやカブなどのバイクが良く乗られています。
最後に
いかがでした?カンボジアの文化は日本と大きく異なる部分が多いです。
カンボジアに興味がある方や旅行をお考えの方はこの記事を参考に、カンボジア文化を簡単に押さえておきましょう。
この記事が皆さまの一助になれば幸いです。