株の指標、EPS、PERとは?仕組みや意味をわかりやすく解説

大事な株の指標であるEPS,、PERとは何かご存知でしょうか。

株を始めたいと考えている方であれば、知っておきたい指標の一つです。

今回の記事では、わかりやすくEPS、PERを解説します。

EPSとは?

EPSは、Earnings Per Shareの略です。これは、「一株あたりで、どれくらいの利益を稼いだか」を表す指標です。

もう少し詳しく説明すると、1株当たり利益(EPS)は、企業の利益を普通株式の発行済株式数で割ったものになります。

結果として得られる数値は、企業の収益性を示す指標となり、一般的に、企業は特別項目と潜在的な株式の希薄化を調整したEPSを報告することがあります。

EPSを絶対値で比較しても、一般株主は直接業績に触れることができないため、投資家にとってはあまり意味がないかもしれません。

その代わり、投資家はEPSと株価を比較することで、利益の価値や将来の成長に対する投資家の気持ちを判断することになります。

EPSはどうやって計算すればいい?

EPSは次の式で求めることができます。

当期純利益 ÷ 発行済み株式数です。

つまり、当期純利益をその会社が発行済みの株式数で割って計算するのです。当期純利益とは、法人税などを支払った後に残った利益です。

より洗練された計算では、オプションや転換社債、またはワラントによって作成される可能性のある株式について分子と分母を調整します。また、式の分子は、継続事業について調整されている場合、より関連性が高くなります。

EPSの例

トヨタ自動車の2014年3月期連結決算を例として紹介します。

当期純利益(連結ベース)→ 1兆8,231億円

発行済み株式数 → 31億6,898万株(期中平均)

18,231億 ÷ 31.6898億株=575.29円

1株あたり約575円の利益を稼いだことになります。

EPSの数値が高いほど会社が儲かっている証拠になります。

アメリカの場合の例

会社名

フォード

当期純利益

$7.6B

優先配当金

$3.98B

加重普通株式

$7.6/3.98

EPS

$1.91

EPSから株価が割安か割高なのかを見る指標がPER

EPS(一株あたりの利益)を使って、株価が割高なのか、割安なのかを見る指標がPERです。

「儲かっている会社であれば、今から買ってももう株価は高いのでは?」という疑問を知ることができます。

PERとは?

PERは、Price Earning Ratioの略称です。

これは現在の株価がEPSの何倍に相当するのかを調べるもので、株価収益率と呼ばれます。

計算式は、株価 ÷ EPS です。

先ほど紹介した例でPERを見てみよう

先ほど紹介したトヨタのEPSは575.3円でした。

この時の株価は5826円です。

5826 ÷ 575.3=10.1

10.1倍となります。

ライバル会社を見ると割高、割安が見えてくる

トヨタ自動車のPER

5826 ÷ 575.3=10.1

10.1倍=中立

日産自動車のPER

920 ÷ 92.8=9.9

9.9倍=割安

本田技研工業のPER

3634 ÷ 318.5=11.4

11.4=割高

これで株価の妥当値を求めることができます。