タイは他の東南アジア諸国に比べて旅行者数が多い割には犯罪や重大なトラブルに巻き込まれることが少なく、治安的に良い国だと言われています。
それでも軽微なトラブルは決して少なくありません。今回はタイの治安についてお伝えします。
バンコク周辺の治安を紹介!タイに訪れる前にチェックしよう
日本人が巻き込まれやすいトラブルと対策
スリ・置き引き・ひったくり
旅行者が巻き込まれるトラブルで圧倒的に多いのがスリや置き引きです。
日本人は特に防犯意識が低いので、リュックやショルダーバッグのチャックを開けられて財布や携帯電話、パスポートなどを取られたり、無意識に置いた荷物を持って行かれたりしています。
バンコクではエメラルド寺院などの有名観光地、他都市でもマーケットなど人が多く集まる場所では特に注意が必要です。ホテルのロビーや人通りの多い繁華街も同様です。
カバン類は開けられないよう注意すると共に、通りで不用意に財布や携帯などを出すのも避けた方が良いでしょう。
ひったくられる場合もありますし、バッグの中などしまう所をチェックされ、後で取られるケースもあります。
「日本円を見せて」と言われ、見せたらひったくられたという旅行者もいました。
スキミング
クレジットカードの情報を読み取られ、悪用されるスキミングのトラブルも少なくありません。
レストランなど店舗があやしいケースもあれば、銀行のATMにスキミングの機械やカメラが取り付けられていたケースもあります。
安易にクレジットカードを利用しない、ATMを利用する時は怪しい機器がないかチェックしたり、暗証番号が周囲から見られないよう体や手で隠したりするなどの心構えが必要です。
カードゲーム
「日本が大好き」「うちに遊びにおいで」など、友好的な言葉と態度で自宅に誘い、賭けトランプなどで金品を巻き上げる犯罪もあります。
若い旅行者が引っ掛かりやすいもので、必要以上に近づいてくる人には注意が必要です。
儲け話
「タイは宝石が安い、日本で転売すれば何倍にもなる」「タイの有力者とコネがある。〇〇を特別に安く斡旋してやる」といった儲け話が本当であることはほとんどありません。
タチが悪いのは、日本人や日本語が堪能なタイ人がこのような話を持ちかけてくることです。日本語を聞くとつい安心してしまい、騙される人が少なくありません。儲け話には要注意です。
また、ちょっとした小遣い稼ぎのつもりで麻薬などの運び屋になってしまうケースもあります。知らない人からの頼まれごとにも注意が必要です。
お酒・男女間トラブル
タイのナイトライフを楽しむ場合もあるでしょうが、酔って(睡眠薬などを入れられる場合も)財布などをすられたり、法外な請求をされたりという場合があります。
また、一時のアバンチュールで金銭や人間関係のトラブル、恐喝などの被害にあうこともあります。予防は自制心と警戒心をもって行動することしかありません。
ぼったくり
ローカルな店では品物に定価がついておらず、交渉で値段を決めるところが未だに少なくありません。
また、定価があっても外国人値段とタイ人の値段が違う場合もありますし、交渉次第で変わる場合もあります。
そんなタイですから、外国人とみるや法外な値段をふっかけてくる輩もいます。特に観光地の土産物店やトゥクトゥク、夜間のタクシーなどが多いようです。
できたら事前にホテルや現地の人に聞いて相場を知っておきましょう。
観光客だとなかなか難しいところがありますが、とにかくはっきり値段がついていてもいなくても値下げ交渉をすることを基本としてください。
交通事故・けが
バンコクでは車の数が多く、運転マナーもあまり良くないので、交通トラブルに巻き込まれる場合も皆無ではありません。
車は左側通行で日本と同じなのですが、「歩行者優先」の意識は低いので要注意です。バイクの数も多くマナーも良くないので気を付ける必要があります。
また、路上でのけがも少なくありません。段差や凹凸、道にはみだしている物が多く、不用意に歩いていて踏み外したり、つまずいたりしてけがをする場合があります。
最後に
バンコクという大都市はもちろん、プーケット島やサムイ島など、気分が開放的になり警戒心も薄れがちなビーチリゾートでもトラブルに巻き込まれるケースが多いようです。
海外、特にタイのような南国では気持ちも緩んでしまいますが、自分の身は自分で守るという責任感をもって行動したいものです。
また、タイの最南部はテロなどの可能性が高く、危険地域になっています。外務省から出されている危険情報などを把握しておくことをおすすめします。